「街とその不確かな壁」を読んで



「街とその不確かな壁」を読んで

何を隠そう、私は村上春樹の作品を読むのははじめてだ。当然、名前は知っていたし、有名な作品も知っていたが、これまで村上春樹の作品とは縁が無かったんです。で、今回はじめて読むことができ村上ワールドを堪能させていただいた。最初の100ページくらいはホラー小説??と思えるほど、私には正直なんて言うのか現実離れした世界に、本のページをめくる気持ちが前向きではなかった。しかし主人公が田舎の図書館の館長になってからは、どっぷり村上ワールドに引き込まれていました。とくに「サヴァン症候群」を患った少年に出会ってからは村上ワールドに圧倒されてしまいました。不確かな壁を挟んだ時間のない場所と現実という、別々の世界で起きている不思議な出来事。今朝の読売新聞の広告に本書が重版されたと知り、みんな村上ワールドを楽しんでいるな!と思った。まだ読まれていない方はぜひ引き込まれてください。