『四月になれば彼女は』を読んで



『四月になれば彼女は』を読んで

 現在映画化されて放映中の恋愛小説だ。私が読んだのは映画の放映前なんだが、読むきっかけは大学の写真部が舞台となった恋愛小説という事で、写真に興味の有る私はそれだけの理由で読もうと思って手にしたのだ。
 私は本を読んだ時は映画を観ないようにしている。理由は本を読んで映画を観ると本とは違ったものになっている事が多々あったから。なので今回も映画は観ない。でも皆さんは映画観て下さいね。
 で、ストーリーの最初の方は大学の写真部が舞台なんだけど、その写真部に入部したハルという女性新入部員が撮りたい写真について次のように言っている。
 《わたしは雨の匂いとか、街の熱気とか、悲しい音楽とか、嬉しそうな声とか、誰かを好きな気持ちとか、そういうものを撮りたい》
 良い言葉です。この言葉が私にとっては衝撃的だった。自分はこんな事考えて写真を撮ろうと思った事は一度もなかった。写真について考えさせられる小説だ。