官能小説「愛妻日記」を読んで
重松 清 『愛妻日記』(講談社、2007年)
正直な話エロいです。大人の空間というところかな!?変態か??と思う出来事がしばしばあったけど、やっぱり愛の表現だったのか??と思えるようなプレイも結構あって、文章だけで想像していく官能小説の醍醐味を存分に楽しめる一冊だと思います。官能小説なんだからエロいのは当然なんだけど、漫画や写真と違って小説ですから文字ばかりの活字を追って、頭の中で想像しながら読む事になり、その想像力をフルに発揮させてくれるような文章が素晴らしいです。エロ漫画だとどうしても絵を見て「こんな事やってる」とか「これは凄い!!」ってな感じになると思うんだけど、官能小説だから先ほども触れたけど文章を読んで頭で理解して想像するという一連の動作が漫画や写真を見るのと大きう部分。これが書き手と読み手の呼吸というか思いが合った時には、文章や言葉で表せない別次元の世界になるんじゃないかと思うわけです。エロ漫画ばかり読んでいる人、グラビアばかり見ている人には全く別のエロさを感じてくれるはず。ぜひ一度読んでみてほしい小説ですね。