「嫌われた監督 落合博満は中日をどう変えたのか」を読んで



著者:鈴木忠平 題名:『嫌われた監督 落合博満は中日をどう変えたのか』 出版社:株式会社文藝春秋 出版年:2021年9月 

 九月に発売されなかなか手に入れる事ができなかった本ですが、今月に入ってようやく入手する事ができ、早速読んで見ました。五〇〇ページ近い分厚い本ですが、読み始めると一気にそのまま読み終える事ができました。自分がスポーツ好きで、内容は以前に自分が実際にテレビで見ていた事や、新聞や雑誌等で話題になったような事が、その当時自分が疑問に感じていた事、なぜだろうと思っていた事が本書で解き明かせれているので、その時に戻っているような感覚で読む事ができました。日本シリーズで完全試合達成目前の九回で投手交代、三年間も投げていなかった投手が開幕投手を努めたというような、疑問に感じていた事が入念な取材により書かれています。嫌われた監督というタイトルの一部にあるような、変なというか陰湿なイメージを持ってしまいそうですが、決してそんな事はないですね。極めて監督として当たり前の事をやっているのに、昔からのしがらみや慣行が邪魔をして、落合さんのイメージを悪化しているように感じました。スポーツ好き・野球好きな人に、中日や落合ファンでない人にもおすすめの一冊です。