流れが大切
昨日2023年10月9日(月)に、第35回出雲全日本大学選抜駅伝競走が行われ駒沢大学が2年連続優勝となった。私はテレビ観戦だったが1区から2区への襷リレーの時点で駒沢大学の優勝を確信した。
早いランナーは他大学にも多くいるけど、駒沢大学の強みは何といっても強いランナーが多いという単純だけどその一点に尽きると思っている。例えば優勝候補に挙げられていた中央大学は1区で区間13位と出遅れてしまった。出遅れて挽回したいといった無理が祟り、この悪い連鎖で2、3区のランナーは自身の持ちタイムでのレベルに相応しい記録では走れなかった。
一方で駒沢大学は終始先頭を奪われる事なく危なげなく逃げ切った。並んでいたのはスタートラインだけだった。しかも6区間中3区間が区間賞で、一番悪い区間成績が3位という全く他大学を寄せ付けなかった。駅伝のセオリーは前、前でレースを進める事。まさに絵に描いたような展開の駒沢大学だった。
こうなると後続の大学はどうしても差を少しでも縮めようと襷を受けた直後無理した走りの入り方になってしまう。そして最後の踏ん張りが効かずタイムが離されていくというパターンになってしまう事が殆どだ。こういった悪い流れを変えるには絶対的エースというか一気に流れを変えられる選手が必要になる。中央大学や順天堂大学の今回の出雲駅伝では絶対的エースが海外のレースから帰ってきたばかりで体調が十分ではなく走れなかったという事情がある。なのでその絶対的エースが走れていれば全然違ったレースになっていたとは思うが、それでも優勝という結果までには届かなかっただろうと思われる駒沢大学の強さだった。
これから本格的な駅伝の季節になってくる。この後は全日本大学駅伝に箱根駅伝というビッグレースが控えている。今シーズン最初の歴伝を観戦していかに流れが大切かという事を思い知らされた第35回出雲出雲全日本選抜駅伝競走だった。