やりがい搾取と師弟関係
人気洋菓子店で「やりがい搾取」、残業100時間超が常態化…超過分未払いもhttps://www.yomiuri.co.jp/national/20211103-OYT1T50061/〈人気洋菓子店「パティシエ エス コヤマ」の運営会社(兵庫県三田市)が、社員らに「過労死ライン」を超える月100時間超の時間外労働をさせていたとして、今年までの3年間に2度にわたって、伊丹労働基準監督署から労働基準法違反で是正勧告を受けていたことがわかった。1度目の勧告を受けた後、改善していなかった。労基署は長時間労働が常態化していたとみている。〉
単純に作業をする労働者として働いているだけなら、残業をした賃金の支払いと労働条件を見直せば済む話しだろうけど、人気実力を兼ね備えたパティシエの元で、その卓越した技術などを学び取る為に、働きながら技術向上を目指している人たちにとっては、単に労働法関係だけで済む話ではない。昔でいうと師弟関係のような雇用に似ていると思うんだけど、理不尽と思えるような事ってあると思うんですよ。でも彼らが目指しているのは一流の技術だし、いつかは自分のお店を持って自分の製品を世に問いたいと思って働いている人が殆どだと思うんです。師匠は技術だけを教え習得させるだけならそう難しいことではないと思うんだけど、例えば上手く事が運んで人気店なったとしよう。そうしたら必ずそれを悪く思うやつが出てきて、妬みや嫌がらせが出てくると思うんです。そんな妬みや嫌がらせなどは決まった時や決まった時間にやってくるわけではなく、思わぬところで突然にやって来ます。そんな事を耐え凌がないといけないといった状況。さらに運悪く繁盛できなかった店を運営してしまったというような場合に仮に遭遇したとしよう。そうなってしまった場合、ただ店を閉店しただけでいいんですか?自分が精魂かけて作った商品を待ち望んでいる人に、出来ませんでしたといって辞めてしまっていいのだろうか。そんな「まさか」という考えられない出来事に陥ってしまったり、逆に思うような成果が得られなかった場合などを想定して、どんな逆行がやって来ても耐えられる、乗り越えられるように教育している部分があるのではないかと私は思うのです。美容師だってそうじゃないですか。見習いの時はお店が終わってから自分たちの技術を磨くために、夜遅くにカットやパーマなどの練習をしている所を何度も見た事があります。今回の件については新聞記事だけを読んでの憶測になってしまうけど、人気店故多くの人に商品を口にしてもらおう業務終了後にも作業を行い、残業になっているにも関わらず、賃金の支払いが無かったという事だと思うけど、業務の残業代は今の時代ちゃんと支払わないといけないですね。パティシエを目指して働いている人は、どうか理不尽にも耐えて立派なパティシエとして独立してほしいと願っています。きっと良かったと思えることが出てくると思います。パティシエを志した時の気持ちを今一度思い出して頑張ってほしいですね。