身近な場所だからこそ残しておきたい



身近な場所だからこそ残しておきたい

 生まれたところ、育ったところ、お世話になったところ、学生時代に住んだところ、転勤で住んだところ、現在住んでいるところ、毎日同じ景色を見ているようだけど決してそうではない。晴れの日もあれば雨の日もある。道端に咲いている花も季節によって変わってくる。
 案外、自分の住んでいるところの名所だって、いつでも行けるからという理由で結局行く事は殆どない。誰かが訪ねてきてくれて始めてその地域の名所に行くって事が意外と多い。いや結局行かなかったというところが数多く残っている。
 子どもの頃から乗り物が好きで、とくに鉄道と飛行機が大好きで、その鉄道と飛行機を撮影する為に写真にハマってしまった。日本各地の飛行場にも行ったし、雪列車が好きで冬の北海道ローカル線撮影はコロナ前までは毎年欠かさず行っていた。こうして写真ライフを振り返ってみると自分の身近なところの撮影って殆どない。
 遠征や乗り物を中心とした写真は数多く撮ってきたが、住んでいたところや現在住んでいるところをもっと見渡せば、自分の知らないいいところやいい表情がきっとあるはず。住めば都。ご近所さんに良くしてもらったり、反対に些細な事で怒られた事もある。
 人々を愛し、住んだところの暮らしを撮り続け、もっと身近なところを撮り続けてみたい!お世話になったところをもっと撮りたい!もっと美しく綺麗に撮りたい!一瞬の街の表情を逃がしたくない。そう思うようになりこれからは身近なところを撮って行きたい。その為に選んだカメラがライカQ3。
 最後に記した一瞬の街の表情を逃さずに撮るにはオートフォーカスで撮りたいので、レンジファインダーで距離を合わせるライカMシリーズよりも、より機動力があるQシリーズをチョイスした訳である。
 2024年は行動の年にするという目標を立てたが、スナップ撮影を通じ身近な場所の様子を残して行く一年にしようとも思っている。