戦力外通告



戦力外通告

 プロ野球のレギュラーシーズンも残すところ僅かとなった。もうすでにセ・パ両リーグの優勝チームは阪神とオリックスに決定しているが、まだ日本シリーズに出場する為のCSが残されている。私が子どもの頃はセ・パ両リーグを制したチーム同士で日本シリーズを戦っていたが、近年では選手の年棒の高騰などからレギュラーシーズンの試合数も増え、さらにリーグの1位から3位の間でのCSを勝ち抜いたチームが日本シリーズで戦える土俵に上がる事が出来るというシステムになってしまった。はっきりいってなんの為のリーグチャンピオンなのかと私なんぞは疑問に思うわけだ。何でもかんでもアメリカの真似をすれば良いというものではない。日本には日本に寝ずいている伝統があるわけで、チーム数もアメリカとは違い国土の広さも違う。一律に同じようなシステムにする必要などないと思う。
 CSや日本シリーズは今シーズンのプロ野球の総決算的なものだが、一方ですでに来季の戦力外選手の名前が公表している球団もここにきて複数出てきている。大活躍した選手や新人王を取った選手までもが戦力外を通告されているというシビアな世界。良い時は脚光を浴びてメディアやファンに引っ張りだこだが、試合に出なくなると誰も見てくれなくなるという寂しくて厳しい世界。まさに天国と地獄とはこういう事をいうんだなと思ってしまう。どの世界でも働き具合が悪ければクビになる事もあるけど、サラリーマンやってりゃ法律に守ってもらえ、左遷や窓際に追いやられてもあからさまにクビにはならないという面もある。ただし収入が1軍で活躍したプロ野球選手とサラリーマンとでは雲泥の差があるが。
 どの世界も自分が思っているよりも厳しいと思うが、戦力外を宣告された選手の次のステージでの活躍を願っている。